認知症を知る

認知症には、原因となる病気によっていろいろな種類があります

日本では「アルツハイマー型認知症」、「血管性認知症」、「レビー小体型認知症」が3大認知症と言われており、中でも最も多いのが「アルツハイマー型認知症」です。

認知症の種類 アルツハイマー型認知症64.4% 血管性認知症7.5% レビー小体型認知症6.7% 前頭側頭型認知症2.1% その他の認知症4.1% 複数の病因による認知症6.6% 詳細不明の認知症8.6% 日本認知症学会 令和6年度 老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業 認知症の背景疾患等の実態ならびに専門的対応マニュアルに関する調査研究 報告書 2024 より作図 https://dementia-japan.org/wp-content/uploads/2025/04/r6_houkoku.pdf(2026年7月8日閲覧)

主な認知症の種類と特徴

根本的な治療が困難な認知症

「アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)」や「レビー小体型認知症」は、変性疾患と呼ばれ、脳の神経細胞の数が徐々に減少する病気です。根本的な治療法はありませんが、薬によって症状の進行を遅らせることは可能です。

進行を遅らせる治療(対症療法)

  • アルツハイマー型認知症

    • ・アミロイドβというたんぱく質が脳に蓄積して、神経細胞が減少し、脳の萎縮が進行する病気
    • ・記憶障害が徐々に進行し、日付や曜日がわからなくなり、仕事の要領が悪くなる
    • ・症状は緩やかに進行する
  • レビー小体型認知症

    • ・レビー小体というたんぱく質が脳に蓄積する病気
    • ・実際には存在しないものや人物が見えるという幻覚(幻視)、人物誤認、動作が鈍い、転びやすいなどの症状が徐々に進行する
    • ・調子の良いときと悪いときの変化が大きい
  • 前頭側頭型認知症

    • ・前頭葉と側頭葉の萎縮が徐々に進行する病気
    • ・同じ行動を繰返す、自分勝手な行動をとる、言葉の意味がわからなくなる、言葉が出なくなる
    • ・65歳未満で発症することが多い

予防や治療が可能な認知症

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などが原因で起こる認知症は、「血管性認知症」と呼ばれ、高血圧、糖尿病、脂質異常症などをしっかり治療することで予防や進行の抑制が可能です。頭部外傷によって、頭蓋骨と脳の間に血液がたまる「慢性硬膜下血腫」や、脳室が拡大して起こる「正常圧水頭症」は脳外科手術によって治療が可能です。
また、甲状腺の働きの低下によって起こる「甲状腺機能低下症」は甲状腺ホルモンの補充で、ビタミン欠乏症に起因する認知症はビタミンの補充で改善します。

原因となる病気を治療

  • 血管性認知症

    • ・脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中が原因で起こる病気
    • ・脳卒中後遺症の歩行障害や言語障害を呈することが多く、仕事の要領が悪くなる
    • ・脳卒中を繰返すとそのたびに悪化する
    • ・脳卒中の再発防止により進行を抑制できる
  • 正常圧水頭症

    • ・脳脊髄液が脳室にたまり、脳室が拡大して周囲の脳が圧迫されて起こる病気
    • ・歩行障害や尿失禁がみられる
    • ・髄液シャント手術で改善する
  • 慢性硬膜下血腫

    • ・頭を強く打った後で、頭蓋骨と脳の間に血腫(血のかたまり)が生じて、血腫が頭を圧迫して起こる病気
    • ・頭を打ってから3週間から3カ月後に症状が現れることが多い
    • ・血腫吸引手術で改善する
  • 甲状腺機能低下症

    • ・新陳代謝を高める作用のある甲状腺ホルモンの分泌量が不足して、からだの活動力が低下する病気
    • ・居眠り、記憶障害などの症状が目立つ
    • ・甲状腺ホルモンの補充で改善する

認知症「いっしょがいいね」を支えるガイドブック(監修:横浜総合病院・横浜市認知症疾患医療センター センター長 長田 乾 先生)より

  • 認知症の治療について 進行を遅らせる治療で本人を支え、家族の介護負担を少しでもやわらげましょう。詳しくはこちら
  • 生活の工夫と対応 本人の気持ちに寄り添って、安心・一体感のある、良い関係を保ちましょう。詳しくはこちら

ページトップへ